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メールマガジンNo.9を発行しました。

ご自身と、大切なご家族のために。9月から始める未来への準備

暦の上では9月となりましたが、秋の気配はまだ遠く、真夏のような厳しい暑さが続いております。会員の皆様、体調など崩されていませんでしょうか。

さて、先月のお盆には、ご家族やご親戚と顔を合わせる機会があった方も多いことと存じます。ご自身のこれからを考えるだけでなく、久しぶりに会う親御さんの様子を見て、実家の片付けや将来のことを案じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

ご自身の終活と、親御さんの終活。その両方を考え始めると、様々な課題に直面します。特に「親が終活に関心がない」「『縁起でもない』と言われてしまい、話が進まない」というお悩みは、決して少なくありません。

無理に「終活」の話をしようとすると、かえって親御さんの心を閉ざしてしまうことも。大切なのは、言葉を選び、相手の気持ちに寄り添うことです。「終活」という言葉は使わずに、「これからの暮らしを、もっと安全で快適にするために、一緒に考えてみない?」といった、前向きな問いかけから始めてみてはいかがでしょうか。

例えば、「地震に備えて危ない場所にある家具を片付けない?」と防災の話をきっかけにしたり、「昔のアルバムを一緒に整理しよう」と思い出話に花を咲かせたり。そんな何気ない共同作業が、親御さんの気持ちを少しずつほぐし、未来の話をする素地を作ってくれるはずです。

ご自身の準備も、親御さんとの対話も、焦らず一歩ずつ進めることが大切です。私たちのセミナーでは、そうした「伝え方のヒント」や、ご家族で取り組む終活の事例もご紹介しています。一人で抱え込まず、ぜひお気軽にご相談ください。

 

「まだ大丈夫」が手遅れに。遺言書作成のタイミングについて

先日のセミナーで、切実なご質問をいただきました。 「病気などで自分で字が書けない場合、自筆証書遺言は代筆できますか?」

結論から申し上げますと、自筆証書遺言は全文をご自身で書くことが法律で定められており、代筆は一切認められません。

このことに関連して、最近あったご相談事例をご紹介します。1年前に、奥様のためにとご主人が相談に来られ、私たちは遺言書の作成をお勧めしました。しかし、先日そのご主人が再びお見えになった際、この1年で奥様の体調が大きく変化し、今ではご自身で字を書くことも、公証役場で意思をはっきりと伝えることも困難な状態になってしまった、とのお話でした。

ご本人の「想い」があっても、それを法的に有効な形で残すには、文字を書く力や、ご自身の意思を明確に話す力が必要です。そして、その力はいつまで維持できるか誰にも予測できません。

「まだ大丈夫」「いつでも書ける」と思っていても、月日は待ってはくれません。ご自身の、そして大切なご家族の未来のために、どうか遺言書の準備を先延ばしにせず、「思い立ったが吉日」として、お元気なうちの第一歩を踏み出してください。

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